術後のお話

妊娠中絶手術は、麻酔や手術手法が確立されていて安全性が高いといえますが、それでも手術ですから痛みや出血、そして感染などのリスクがあります。また、術後の受診をおろそかにすることで将来の妊娠に悪影響を与える可能性もあります。
この手術は、起こりうる不幸を最小限にするために行うものです。そのためにも、術後の受診や制限を守っていきましょう。

術後、ご注意いただきたいこと

術後、ご注意いただきたいこと

当日は出血を増やさないよう、安静に過ごしてください。痛みはありますが、お渡しした内服薬を飲むことでほとんどの方がコントロールできています。痛みが特に苦手という場合には坐薬の痛み止めなどをお渡しすることもできますので、事前にご相談ください。

術後の受診

翌日と10日~2週間後の2回の受診をお願いしています。

翌日の受診

子宮の状態、出血の様子、遺残や感染の有無確認などを行います。この翌日診療は手術代に含まれています。

10日~2週間後の受診

妊娠によって膨らんでいた子宮が順調に収縮しているかを確認します。また、子宮内膜や卵巣の状態も確かめます。この診療は、別途1500円(税抜き)がかかります。
これで問題がなければ以降は受診の必要がありません。

お仕事の再開

翌日受診で問題がなければ、デスクワークなど軽い事務仕事はその日のうちにお仕事復帰も可能です。

術後の避妊について

当院では、術後の避妊についてご相談できることをご案内しており、ご希望があればピルや避妊リングなどについても詳しくご説明しています。
ピルや避妊リングは、女性がご自分で身体を守ることができる避妊法です。ピルや避妊リングは正しく使われることで高い避妊効果を得られますが、リスクもあります。正しく理解してご納得いただくことが重要だと考えておりますので、当院ではわかりやすくご説明しています。
気になること、ご不安がありましたら、何でもお気軽にお尋ねください。

避妊について

低用量経口避妊薬(低用量ピル OC)

低用量経口避妊薬(低用量ピル OC)

低用量ピルは避妊目的としてだけでなく、生理痛・生理不順・月経前症候群(PMS)の改善、そして大事な日に生理が重ならないよう生理予定日を調整するためにも使われています。
避妊に加え、生理のトラブルが減り、ホルモンバランスが整うメリットがあり、ニキビなどの改善につながることもよくあります。ただし、血栓症リスクが高いなど、既往症や喫煙しているなどによって低用量ピルの処方ができないケースもあります。
また、処方できても吐き気などの副作用が強く出るケースもあります。当院では、血栓症を防ぐために半年に1回の血液検査をお願いしています。
低用量ピルは、服用する時間をかなり厳格にコントロールする必要があります。いつもの服用時間から1時間程度遅れて服用したことで排卵が起こってしまったケースも存在すると報告されています。そのため、自己管理がとても重要です。

避妊処置(モーニングアフターピル)

妊娠した可能性がある性行為の後で服用し、妊娠を起こらないようにします。ただし100%避妊できるわけではありません。早めに服用することが重要ですから、「もしかしたら」と思ったらすぐにいらしてください。

ミレーナ

避妊リング(子宮内避妊用具 IUD)に低用量経口避妊薬の効果を組み合わせたもので、黄体ホルモンを子宮の中に持続的に放出する避妊リングです。これにより子宮内膜の増殖を抑えて妊娠の成立(受精卵の着床)を妨げます。
また、精子が子宮内に侵入するのを妨げる避妊効果もあるとされています。装着したら効果が4~5年持続しますから、ピルのように毎日同じ時間に服用する必要がなく、うっかり飲み忘れをしやすい方におすすめできます。
服用することで全身に効果が及ぶピルに比べ、ミレーナは子宮を中心にした周辺の狭い範囲にしか効果が及ばないため、副作用が出にくくなっており、血栓症リスクも抑えられます。
ただし、出血や脱出が起こることや、まれですが穿孔や炎症を起こす可能性もゼロではありません。さらに、ミレーナの効果は子宮内にとどまるため、子宮外妊娠を防ぐことはできません。
なお、子宮形状などによってはミレーナを装着できないケースもあります。

ご予約・お問合せはお気軽に

神奈川県高座郡地域にお住いの方で
産婦人科・内科のことでお困りでしたら
ご相談ください。
当院は予約優先制です。
お気軽にお電話にてお問い合わせください。